サリエル(うさぎ)

 塾帰りに公園を通りかかったら、美堂蛮が居た。

 そのまま通り過ぎる事も出来ずに、かといって側に行くことも出来ずに、何となくそのまま煙草を吸う姿を見ていた。

 美堂蛮も僕に気付いていないわけでもないだろうに、僕の方を見ることもなく、ただゆっくりと煙草を吸っていた。

 普段道端で匂ってくるタバコの匂いは、吸ってる奴を殴りつけたくなるくらい嫌いなのに、何故かその時は不快じゃなかった。

 そのまま、声もかけずに、美堂蛮が煙草を吸い終えて、立ちあがるまでそこにいた。

 そのまま一瞥もせずに行ってしまうかと思ったら、背を向けたまま手を上げて、ちょっとだけ振ると、すぐに両手をポケットに突っ込んで、行ってしまった。

 

 家に着く前の自販機で、美堂蛮が吸っていた煙草を、何となく買ってしまった。

 吸う気もないのに、何やってるんだろう、僕は。

 

☆☆☆

 

サリエル。やっぱり蛮ちゃんと天使の誰か、って言ったらこの子ですよね。
サリエル坊や」って、すごい印象的だったもんな〜。「お姉さんが教えてあ・げ・るv」って感じで(何
もう一つ、家で蛮ちゃんのことをぐるぐる考えてる話もあったけど…結局書いてないや。
サリエル」って言われると顔が出てくるんだけど、「カケル」って言われると出てこない…レナちゃんは、どっちでも出てくるのにな。