美堂蛮(うさぎ)

 寝難さに目を開けると、目の前に銀次の顔があった。

 「…………」

 …ああ、そういや、昨夜はあんまりにも寒ぃから、引っ付いて眠ったんだっけか。

 銀次は違う風に寝たかったらしいけど…真正面から「したい」って言われて、オレがOKだせねぇってこと、こいつにゃまーだわかんねぇのかな。

 頭わりぃもんなぁ、こいつ…すぐ忘れるしな。

 学習能力がねぇんだよ、同じことに何度でも引っかかりやがって。

 それでも、ま…頭悪くていらいらすっけど、最低限のことはわかってっからいいけどな。

 「…………」

 …なんか、眠気が飛んじまった。

 ふぅん…意外にまつげは長ぇのな。髪も眉も、綺麗に根元から金髪で。

 こうして見りゃ、結構整った顔してんのにな…。

 って思ってるそばから、へらっと締まりのねぇ顔して笑いやがって…こいつのこったから、どうせ食い物の夢でも見てんだろうな。

 オレの体に回った子供みてぇにあったかい腕に力が篭る…おい、オレは食いもんじゃねぇから、噛み付くんじゃねぇぞ!?

 

 「…ばんちゃ………だ、よ……」

 「……」

 

 オレの心は邪馬人が死んだあの時に凍って砕けて

 二度と笑ったりなんか出来ないと思っていたのに

 

 あんな思いはもう絶対したくねぇから

 誰も好きになんかならないって

 邪馬人より好きだと思える奴なんか絶対現れないって

 

 そう思っていたのに

 

☆☆☆

 

 あああ…また三ヶ月以上も間が開いてる…。
 夜中の蛮ちゃんの独り言。
 本当はもっと、銀次をけちょんけちょんにけなして、それでも好き、みたいにしたかったんですが、あんまりけなせませんでした(^_^;)
 いや、銀次にけなすところがない、ってわけじゃないですが(笑

 もうちょっとハイペースで書きたいーっ(ノ-_-)ノ ~┻━┻