風鳥院花月(うさぎ)

 今日、HONKYTONKに行ったら、美堂くんにからまれてしまいました(笑

 何でも、僕が銀次さんに渡した薬が気に入らなかったみたいで…変だな、気持ち良くなれる薬だったんだけど。

 もしかしたら、銀次さんが用法を間違えたのかもしれないな。使い方は説明したけど、まさか実践でどうやって使うか教えるわけにもいかないから(苦笑)、口頭で説明しただけだし。

 適度な量、というのはやっぱり何度かやってみないと掴めないものだから。

 何度かやってみたら、きっと丁度いい感じが掴めると思うんですがって言ったら、そういう問題じゃねぇ!と、怒鳴られた…。

 う〜ん…あの薬が男にもちゃんと効くっていうのは、実践済みだし…。美堂くんの体質に合わなかったのかな? そうかもしれないな、変なもん銀次に渡すんじゃねぇ、とか言ってたから。

 確かに…体質に合わない薬は最悪だから、それは悪いことをしたな…。

 かといって、どの薬が美堂くんに合うかはわからないし…。

 ああ、そうだ。じゃあ、銀次さんに渡す前に。

 「じゃあ、この新しい薬、僕と先に試してみますか? 美堂くんに合わなかったら、銀次さんには渡さないって事で」

 「…………オメー…そりゃ、天然か? それともわかってて外してやがんのか…?」

 脱力したらしく、しゃがみ込んで力なく言った彼の耳元に息を吹きかけるように囁いてみる。

 「銀次さんの所に帰りたくなくなるくらい、気持ちよくしてあげますよ?」

 言ってみただけで、銀次さんの相手を取ろうなんて気はまったくなかったんだけど。

 「―――――っふざけんなっ」

 耳を押さえて飛び退いて、真っ赤になりながら睨み付けてくる美堂くんに…

 …銀次さんの気持ちが少しわかってしまった。

 「いいか? 銀次の奴に変なもん渡したり変なこと教えたりするんじゃねぇぞ、弦巻き!」

 …銀次さんを裏切ろうなんて気はないけど、美堂くんのいろんな顔は見てみたいかも…興味をそそられるな…。

 味見までしたら、「裏切り」になるんだろうな、きっと。

 

 でも、ばれなきゃ大丈夫かな?

 

☆☆☆

 

カヅッちゃん。計算づくと天然が混じってるイメージ。
まあ大半が計算づくだけど(笑
あとは何より自分の興味が最優先。もしかして、誰よりもいろんなことに精通してる? でもずっと盗聴してるわけじゃないだろうしなぁ。
そういやいつぞや、さらっと蛮ちゃんのタバコの理由も知ってそうな発言を書いちゃったな…どうやって知ったんだろうか(ぉぃ
銀次の味方のような、そうでないような・・・。
何かを相談するとか欲しいものがある時とかは頼りになります。
ちなみに、銀次に渡した薬が男に効くと実践済みの相手はもちろん、十兵衛です。私、花十なので〜。花月が受けるわけないし、十兵衛は受けだから!